純米酒の特徴とは?
純米酒とは、純粋に米と米麹だけを使って作られたお酒のことです。
国税庁が定めた基準としては下記3項目を満たしたものが純米酒とされますが、基本的には「米と米麹だけを使った酒」という認識で問題ありません。
(1)使用原料はコメと米こうじ(白米にこうじ菌を繁殖させたもの)のみ
(2)こうじ米(米こうじ用のコメ)の使用割合が15%以上
(3)農産物検査法で3等以上に格付けされたコメを使っている
下記の4つに大きく分類され、醸造歩合によって分かれます。
特長としては2点あり、身体に優しいというのがあります。余計な添加物がないので、頭痛や胃のむかつきにつながりにくいとされます(勿論、個人差によります)。
また、日本酒本来の味が出るというのもメリットです。添加物がないので、米や水、酒蔵の手法を味わいやすいという点があります。
決め手は「醸造アルコール」の有無
純米酒とは、「米と米麹だけを使って作られたお酒」と先に書きました。
では、純米酒とそれ以外では、何が違うのでしょうか。その違いは、醸造用アルコールの有無。「純米」以外の酒は、全てに醸造用アルコールが添加されています。
醸造アルコールとは、日本酒のアルコール添加用として使用されるアルコールのことを指します。
本来、アルコールは醸造過程において自然発酵して生まれるものなのですが、あえてアルコールを添加するという手法が生まれたのです。
その背景として、「戦時中の米不足を補うため」という事情がありました。
当時は米の量を確保することが非常に難しかったので、アルコールの添加(アル添)が始まりました。アルコールを添加すると、生産できる日本酒の量をかさ増しすることができます。だから、多くの酒蔵でアル添が行われました。
大量のアル添は辛味が増すので、甘みをつけるための糖類やグルタミン酸ナトリウム等を加えた三倍増醸酒も開発されました。
それ以前は酒といえば純米が当たり前だったので、むしろ「純米酒」という言葉は存在しなかったのですが、こうしたアル添の登場によって、純米かどうかを区別する必要が出てきたというわけです。
アル添されている酒の感想は人それぞれですが、概ね
- 雑味を感じる(米だけではないので当然)
- 悪酔いする
というような声が出ます。
米と水で出来た日本酒本来の味を楽しむなら、純米酒がオススメです。
活性純米酒とは
純米酒の一種である活性純米酒とは、酵母が生きている、発泡性の純米酒です。発泡性なので、シャンパンのように飲むことができますが、酵母が生きているので米の味がしっかりある 、味わい深い日本酒です。
活性純米酒は2つの種類が存在します。
純米であれば、それぞれ名前のどこかに「純米」の名が入り込んでいるので、確認してみてください。
火入れをしておらず、酵母が生きたまま瓶の中で発酵を続けているので、開栓するときは注意が必要です。
なお、大手メーカーが出している発泡清酒は活性純米とは別物で、天然の酵母は生きておらず、アル添もされています。発泡性の爽やかさと力強い米の味を楽しみたいのであれば、活性純米酒を選ぶべきでしょう。