人事ブログはオワコンなのか
人事ブログ。
アメブロなどの無料ブログが流行りだしてから雨後の竹の子のように流行りだした人事ブログですが、もはや飽和気味というか、時代遅れ感も出ています。
果たして、人事ブログはオワコンなのか。
本記事では、元人事の僕が人事ブログとはどういうもので、現状それはオワコンなのかを書いてみたいと思います。
ちなみに僕も人事ブログの運用経験、2回あります。
そもそも人事ブログってどんなもの?
企業が新卒に対して情報開示をするためにできたもので、
人事と新卒学生との関係づくりとして使われてきました。
運営方法は主に2種類。
- リクナビ等で運用されている他社媒体の人事ブログ
- 自社HPで運用されている自社媒体の人事ブログ
リクナビの中で書かれている人事ブログは、人事がリクナビの担当者から「ブログを更新したら見られますよ!応募が増えますよ!」と煽られて書いていることが多かったりします。
イメージ的なことを言うと、ちょっとダサめな中小企業ほど、リクナビの人事ブログを書きまくっていることが多いかな……
人事ブログのコンテンツは4種類
人事ブログのコンテンツは大きく分けて、
- 会社紹介
- 社員(または会社関係者)紹介
- イベント紹介
- 就活テク
に分かれます。
それぞれ解説していくと、
会社案内
- 決算の結果
- 新商品のニュース
などが挙げられます。
例えばIT企業だと、有名なサービスに自社システムが導入されたりする記事を人事ブログに書いたりしますね。
社員(または会社関係者)紹介
- 内定者
- 若手社員
- 人事担当社員
ブログに登場するのは内定者と若手社員、そして(キャリアの長さとは別軸ですが)人事が圧倒的に多いですね。
イベント紹介
結構頻発するのがこのたぐいの記事で、
- 誕生日イベント
- 入社式
など、社内でおこったイベントについて書かれます。人事がネタに困って書く、「ぶっちゃけクソどうでもいい」ブログもあったりします。
一応社員の写真も載せられているので、雰囲気がわかったりするという点ではいいかも。
就活テク
文字通り、就活テクを載せた人事ブログの記事。客観的なデータを載せているものもありますが、「面接は本音で語るべき!」みたいな、人事側の希望を反映したブログもあったりします。
多分、「御社が第一志望です!」って言われ続けるのに飽きたんだろうなあ。
これを書いているということは、少なくともこの会社では実践して良いテクを書いてくれているはずなので、よく読んで真似できるものは真似したほうが良いでしょう。
人事ブログがオワコンなのは、情報が一方的だから
さて、本題です。
人事ブログがなぜオワコン気味なのかというと、「情報が一方的」だからでしょう。
インターンでの接触やソーシャルリクルーティングなど、インタラクティブにやりとりのできるツールと比較して、人事が書きたいことだけ書いている人事ブログは情報価値が相対的に薄いです。
そもそも、ブログは運営コストがものすごくかかるツールです。1記事書くのだって、30分~1時間はかかるはず。この運営側から見たコスパの低さも人事ブログのオワコン化を促進させています。
もともと合同説明会などで接触できなかった層への接触を「補助」するツールとして生まれた人事ブログは、インターンという仕組みやソーシャルリクルーティングなどによって、その効果が薄れてしまったといえます。
インターンを入り口として接触し、社員の魅力でつながるのが採用では一番強い
良い学生を採るには、インターンで学生に接触し、そのままSNSでつながって定期的にやりとりをしていくのが一番強いと思います。
優秀な学生なら、採用ブログに毎日アクセスして「フムフム!」なんてしないはず。速攻で企業に連絡して、話を聞かせて下さいとアポを取っているものです。そういう行動力のある優秀な学生の受け皿として、昨今のインターンは機能しています。
僕のいた会社では、「超高難易度」のインターンプログラムを開発し(本当に激ムズ)、あたかも「うちの社員はこれくらい通ってるけどね」的に見せて、自分たちのブランディングとして使っていました。設立5年の会社でしたが、その手法で採用できた東大生、早慶、MARCHは山のよう。
なので、結論、
- 人事ブログは相対的に価値が下がっている
- 人事ブログは費用対効果が薄い
- むしろインターンなどで直接接触すべき
ですね。
そんなことを言っても人事ブログを読む学生は未だにいますし、無駄ではないと思います。コスパの観点で見たら、費用対効果が薄いかも、と。