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【まるで大トロ】奇跡の豚かつ。熊本の勝烈亭新市街本店に行ってみた

熊本市内のとんかつ「勝烈亭」新市街本店に行ってみた

九州に移住してからずっと、ずっと、ずっと行きたかった、とんかつ勝烈亭。

実は、熊本地震で本店が休業状態になってしまっていたのですが、今年の1月に見事新装開店という形でOPEN。

仕事の関係で熊本の震災復興応援に何度も行っていながら食べられなかった、超名店の味、ようやく味わえるということで向かいました。

結論から言いますが、奇跡の豚かつでした。

勝烈亭新市街本店に到着

新しく、美しい「とんかつ勝烈亭」の看板。訪問時は午後2時に差し掛かるところでしたが、まだ10人待ちの状態でした。さすが、食べログ3.9(2017.06現在)の超人気店。

中に入るとめちゃくちゃキレイ。中国にあるような、円形のテーブルに案内されました。

しっかりと名店「とんかつ勝烈亭」の文字。とうとうやってきたのだ。

セットが運ばれてくるところから雰囲気満点。勝烈亭

最初に持ってこられたのは、大根おろし。なめたけがのっています。こんなの始めて!

ポン酢をかけてどうぞ、とのこと。なめたけが黄金色に美しく輝く。初っ端からの変化球に、期待が高まります。

次に、ごま用すり鉢のセットが。早速混ぜようではありませんか。

ごまをセットし、

ゴリゴリ。ゴリゴリ。あー、くそ。早く食べたいなあ。

耐えきれなくなり、ちょっと早いけれども大根おろしに醤油をかけていただく。

ちょろっとたらして……

いただきますっ!

ああ……大根おろしだけでもうまい……!

ゆず香るポン酢の爽やかさと、なめたけの旨味。おろしの舌触り。言うことがない。酒のアテみたいに一気に食べてしまう。仕方がないのだ。うまいものだもの。

とんかつ登場!味の方は…?――勝烈亭

そうこうしている間に本命登場。上ロースかつ、1180円(日替わり)。

ほんのりと漂うあぶらの香り。

ああもう、さっくさくのこの衣の感じが良い。

ソースをかけずに食べたら衝撃の旨み。勝烈亭、すごい。

とりあえず、ソースも何もかけずに「そのまま」いただきます。

うんめえっ!なにこれ!

すごい、これはすごい。ものすごいジューシーさ。どんどん肉汁が溢れ出てくる。肉汁の嵐だ。これほどまでに肉汁を主張できるこの肉は、この脂は、そう、大トロだ。大トロでしかない。とんかつ界の大トロなのだ。

わざわざこのために熊本に来てもいいレベルのうまさ。あえて何もかけずに食べているから、とんかつのレベルの高さがより際立つ。そのまま食べているからか、隠し味のスパイスのような香りの高さも感じる。すごい。すごいとしか言えない。あまりの興奮と満足感に脳細胞が情報を処理しきれていない。

肉汁がジュワァ~って出てくるんだけど、その旨味の「厚み」がやばい。重厚すぎる。

何もかけずに食べても溢れ出るこの幸福感。

でも、やっぱりソースをかけて食べてみたいので、ソースをセレクト。「和風」と「洋風」が置いてあるので、和風でいきます。

トローッ……

さっきゴリゴリしたごまにかけていきます。

トロ~リ。

準備は万端。さあ、とんかつを、

つけて、

いただきます!

おおっ……うまっ……!

さっくさくの衣にソースがからむ。

肉の本来の旨味を感じるならばそのまま食べるに限るが、ソースをかけて食べると食欲

の盛り上がりを感じる。躍動だ。食欲の躍動だ。

今の僕の食欲は武井壮の如くパワフルで、室伏広治のようにパワフルなのだ。すんごいパワフルなのだ。2人の猛獣が僕の中でとんかつを食べろと唸り吠えたてる。僕は闘争本能を、この手に携えた漆黒の槍(=箸)に込めて、伝説たてがみを持つ黄金の獲物(=とんかつ)をとらえる。 戦いだ。

消耗した体力を、そして息を整えるために、シャッキシャキのキャベツも一緒にいただく。

いけない、いけない。一回赤だしを飲んで落ち着こう。

そう思って赤だしを飲んだらまたこれがうまい。香りの高い、フルーティーな味噌。何なんだ、この店に、勝烈亭に死角はないのか。

そして、もう一口。本当、サックサクなのだ。このとんかつ。

そしてこの断面。この肉。この脂。これだけジュワるのもうなずける。

やっと半分になった。

すごい。これほどまでに、魂を躍動させるとんかつとは一体何者なんだ。長い長い冒険のようだ。

まるで、フルマラソンを走ったような気分だ。旨さのフルマラソンだ。真剣勝負なのだ。たった3切れを食す。それだけに、この途方もない時の流れ、すなわり変遷を感じる。

これは戦いだ。僕がカツを食べるか、カツが僕を食べるかの真剣勝負なのだ。僕とカツで切り結ぶ、命がけの戦いだ。

水を飲むしかない。飲んで落ち着かねば、飲んで……

ゴクッ……

あれ。

これは水ではない。

ほ、ほうじ茶やんけ……!

何なんだ、このスキのなさは。大トロに匹敵するが如きカツを何度も食べていては、いくら美味といえど、口の中をリセットしたくもなる。

そこで水を飲むわけだが、水ではどうもすっきりしない。ウーロン茶はくどい。日本茶も主張が強すぎる。そこで、このほうじ茶という、絶妙なチョイス。

なんということだ。すごいユーザーエクスペリエンスだ。世の中からこぼれ落ちる高付加価値ユーザー体験を全て包括したかのようだ。

おかわりして、勝烈亭のとんかつと勝負

一回この状況を冷静に見極めなければならない。キャベツと赤だしをおかわりして落ち着こう。

すみません。キャベツ、大盛りで。

そして、赤だしも。

一口。ああ、おいしい……

本物のとんかつと勝負するには、それ相応の体力で挑まねばならない。

いざ、後半戦へ。勝烈亭のとんかつを味わい尽くす

さて、今度は塩でいただく。楽しみだ。

一口。ああ、すんごい。塩だと肉の旨味をよく感じられる。

思わず頬張るキャベツ。

さらに、からしをつけて。

ハーブのような華やかさがあると思っていたら、断面にそれと思わしき点々が。さすが、芸が細かい。これをプロと言わずになんと呼ぶのか。

せっかくだから、洋風ソースも試したくなる。

こちらは和風ソースよりもさらに濃厚。粘土が高い。

トロ~っとかけて……

ゴクリ。いただきます。

おほおっ……うまっ……

ステーキのようにかぶりつきたくなる、豪快な味付け。すごい、すごすぎる。

最後のひとくちは、正統派に和風ソースで。

うん。これだ。

洋風も良かったけれども、僕は和風のほうがいい。ソースの旨味がありながらも、肉の旨味も活かしてくれるちょうどよいバランス感。傾きすぎずに技を決めてくる、その姿はソース界の内村航平だ。

コーヒーまで無料。勝烈亭に死角なし

最後のかつを食べ終わり、満足感に浸っていると、お店の方から「コーヒーもセルフサービスでありますからね」とのこと。振り返ると、お店の一角にコーヒーコーナーが設置されているのがわかる。

コーヒーも無料サービス。なんということだ。ホスピタリティのバイキングだ。

ほっと一息ついてからお店を出た。これで1180円。僕は今までで一番有意義な1180円の使い方をしたと思う。

とにかく、勝烈亭のとんかつは熊本市内に来たら絶対に食べるべき。記憶に残るとんかつでした。

勝烈亭の情報はこちら

勝烈亭 新市街本店 (かつれつてい)
096-322-8771
熊本県熊本市中央区新市街8-18 林ビル 1F

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