11ヶ月勤めた会社を辞めました。
全てを呪うくらい嫌いだったのに、先輩方にお別れをしていくうちに奇妙な感覚をおぼえました。自分の怒りが収まるどころか赦されていくような感覚です。
1年くらいいたのに名前も知らないアルバイトさん、一年上のどうでもいい女性社員、お局の受注担当。
なぜ、しゃべりたくなかった人なのに、話せて嬉しいのか、、、全くわかりません。
「この会社を去ってもいいのか」という感覚
17時から定時がきつかった。
何かしなければと無意味に焦っていたからです。
なぜ、この会社から去るのだろう。
なぜ、行きたいと願ったこの会社から身を引くのだろうと。
うまく理解できていない。
せめて、やり残しのないようにと最後の一時間で焦るのだけど、何もできない。
17時からの1時間は本当に辛い1時間でした。
1日前までは適当に過ごしていたのに。
「あー、明日で終わるのかー」くらいしか感じていなかったのに。
RPGでクリアした後2度と戻れない街みたいでした。
もうこの会社で働くことはないのだ、、、
商品との思い出
勤め先は雑貨を売るネットショップだったので、商品プロモーションとして私生活で使った様子をブログにあげていた。
使用感を知ってもらうために、旅行に商品を連れて行ったりもした。
いちいち思い出が多くて辛い。
綺麗に撮ってやろうとして、頑張ったのが思い出されて辛い。
なんせ、
房総半島一周
東京を出発して日本海側から京都をまわり、東海道で東京までの各駅停車の旅
沼津港へ寿司を食う
川越ロードバイクの旅
尾瀬ハイキング
書ききれないくらい、普段使いから旅行までいろんなところに行った。
休日とか関係なかった。商品を面白く紹介して有名にしたかったから、とにかく写真を撮りまくった。
千葉の鋸山で蜂に追いかけられたり、暑い夏の福井の焼き鯖を丸ごと食べながらブログを書いたりした。
会社のSEの方と一緒にロードバイクに乗りながら商品を使い、ぜーぜー言いながら60キロくらい走ったりも。
初めて同期とホンネで話す
最後の仕事を終えると、同期が送別会に連れて行ってくれた。
正直行きたくなかったんだけど、行きました。最後だし。
初めて同期にホンネで話すことになった。
「4月にこんなことをされてキレそうになった」「上司がクソ」
今までは愚痴をこぼして嫌なヤツだと思われるのが嫌だったので何も言わなかったのだけど、最後とばかりにいろいろいいまくった。
「なんで君はホンネで話さないの?」と言われてショックだった。
同期をぞんざいに扱ってたのは自分だったのだ。
変な気遣いをしすぎて人を遠ざけていることを最期の日にして知った。
あんなに嫌いだった会社の最終日が、こんなに悲しいとは。
本当に信じられない。