「ハ〜ン?ファンキーモンキーベイビーズ?そんなグループが好きな奴には痰でも吐きかけてやるぜ!」
そんなセリフを常に吐くほど、僕はヘビーメタルファンである。ハァ〜ン?ももいろクローバーZ〜?そんな奴らなんざ、CDを出すたびにCDの穴にファックしてやるぜ!!!
しかし、今では硬派なヘビーメタルファンである自分ではあるが、もともとはスピッツなどを聞く普通の中学生だった。
恐ろしいのは、僕がメタルファンになるまで、たった1年間しかかからなかったことだ。
高校入学。
10年ちょい前の4月、僕は都内の高校に入学した。スーパー背伸びをして入学した、偏差値70超えの高校。そこで、僕は本来やるべき勉強も忘れて重くて激しい音楽を渇望していた。
僕はスーファミ世代なのだが、ひたすらにボスキャラのBGMが好きだった。
特に好きなのはヨッシーアイランドのラスボス、ベビークッパ(巨大化バージョン)のBGM。
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 1995/08/05
- メディア: Video Game
- クリック: 18回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
Yoshi's Island BGM - The Bowser(HD) - YouTube
そう、これは今聞けば完全にヘビーメタルなのだ。しかし、当時はメタルなんて言葉を知らなかった。
だから、それまで桑田佳祐だったり、FLOWだったりと至って健全な音楽しか摂取していなかった。
しかし、そういったアーティストの中でも激しい音楽はあって、僕はそういうのを選んで聞いていた。
FLOW - Shuuchuu Chiryoushitsu -I.C.U.- - YouTube
そもそも、「激しい音楽」と「メタル」が結びついてすらいなかった。
最初に 悩んだのは「この強烈で重い音楽はなんだろう?」ということだった。自分の聞きたい音楽のジャンルがわからないのだ。TSUTAYAのコーナーを探しても、「ロック」のコーナーにあるのはオレンジレンジ。違う。そんなんじゃない。僕の聞きたいのはもっと、みんなが知らなくて重くて激しくて黒いやつなんだ、、、!
その時に、片隅に「パンク/ヘビーメタル」というコーナーがあるのに気づく。ヘビーメタル。なんだか重そうだし、悪そうである。思えば、スーファミソフトのボンバーマン3も悪そうなボンバーマンのプロフィールに「ヘビメタが好き」とかいう表記があったような、、、
そんなこんなで手にとったはじめてのメタルアルバムは、メガデスのCountdown to Extinctionだった。
ねばっこいデイブのボーカルにうねるようなリズム 。はまれば中毒必死のメガデスだが、若い高坊の自分にはまだ難しかった。
もっとわかりやすく、スッタンスッタンの高速ビートを刻んでくれるスピードメタルが欲しかったのだ。
もしこのアルバムではなくてKilling Is My Business... and Business Is Good!を聴けば、もしかしたらもっとメガデスにどっぷりな人生だったかもしれない。
一応MDウォークマンに入れて聞いてみたが、あんまり興味は出ず、それでも「フーン、これがヘビメタかあ」と大人の道に足を踏み入れたような、でも自分の目指していた道とは違うような、不思議な感覚を味わっていた。
僕が叩きたいのはスピッツじゃない!
そんな中で僕は、メタルの道(=これからどっぷりハマる道)につま先をちょっぴり突っ込みつつも、本当にやりたい音楽がわからなかった。そして、入学との時から誘われるがままに始めたドラムを叩いていた。
スピッツだったりレミオロメンだったりと、やる音楽はザ・人畜無害。
当然これは「難しい音楽は演奏できない」という難易度の話と、「あの重い音楽が何かよくわからない」という知識の問題で激しい音楽を避けていたというのもある。
(Hatebreedの簡単な曲とか演奏できそうなものだが、、、)
ともかく、こんな音楽をやりたいわけではないのだ。
スピッツなんて嫌だ!
早くマキシマムザホルモンみたいな奴がやっているクレイジーな音楽がやりたいと、ひたすら悶絶していた。高ぶる演奏意欲と反比例するドラムテク。やっとBPM120のエイトビートが叩けるようになってきたくらいなのに、僕の頭は名前も知らないあの激しい音楽で一杯だった。
ちなみにTSUTAYAめぐりはまだ続けており、ほぼ同時期に手にとったのが、SEX MACHINEGUNSの出前道一直線である。
恐らくこれが自分史上初のツーバス体験。後ろでドコドコ鳴っている大迫力のヤバい音は一体何なんだ?と気になるのである。
アイアン・メイデンで初めてメタルにハマる
TSUTAYAで借りたのがアイアン・メイデンのグレイテスト・ヒッツだった。
何かのツアーで日本に来るとかで、 たまたまR25で特集をやっていたのを見たのだ。
Edward the Great: Greatest Hits by EMI Import 【並行輸入品】
- アーティスト: Iron Maiden
- 出版社/メーカー: EMI Import
- 発売日: 2005/10/17
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
メロディアス、ドラマチック 、ややプログレ混じりの独特な展開。
特にThe Clairvoyantに、自分はドはまりした。ハマりまくった。変幻自在のギターのゆらぎ具合が心地よく、ハモリ具合もゾクゾクするくらいにかっこいい。
Iron Maiden - The Clairvoyant - YouTube
この曲は出会って10年以上経った今でも「最高」だと言える。
ちなみにやっていたバンドは完全に泣かず飛ばずだった。
スピッツやレミオロメンといった、人畜無害な音楽をやり続けていた結果、高校の文化祭でライブをやる機会に恵まれた訳だが、演奏技術もルックスもすべてファッキンサノバビッチだった。
ハードロックさんこんにちは
高校1年生の最後の方に出会うのがハードロックだった。この時にはドラムも少しはうまくなってきて、BPM170くらいの割りと速めの曲も叩ける用になってきた。
- アーティスト: Deep Purple
- 出版社/メーカー: Rhino / Wea
- 発売日: 2000/05/15
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
このアルバムで、 Burnは本当によく聴いた。
最初はドラムが暴れすぎていてよくわからなかったし、いつかこの曲をやろうと言われるだろうと思うとうげえ、と思った。
しかし、難しくはあるものの、この曲の疾走感は素晴らしくて虜になった。
宇宙のトラック野郎こと Space Truckin'もかなり聴いた。シャウトにしびれた。
Child in timeは最初、なんて退屈な曲なんだろうと思ったが、徐々にスルメ的なおいしさを見せてきた。麻薬の代わりになる音楽だと思った。
メロディック・デスメタルとの出会い
2月か3月頃だったろうか。
自分にとって衝撃の音楽都の出会いだった。
- アーティスト: Children of Bodom
- 出版社/メーカー: Fontana Universal
- 発売日: 2008/04/29
- メディア: CD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
チルドレン・オブ・ボドム。フィンランドで起きた惨殺事件をその名のルーツに持つメロディックデスメタルバンド。
僕はこのバンドにバカハマりした。人生が変ってしまった。
最初のギターリフがかっこ良すぎるのは勿論だが、「ヤオヤオ!(笑)」も衝撃的だった。デスボイスを聴くのも初めてだったし、スイープの嵐も初めてだった。
全てが衝撃的だった。
Children of Bodom - Children of Bodom - YouTube
それからというものの、僕はとにかくヘビーメタルだった。
メタルTシャツを集めだしたり、大学もメタルを演奏するサークルに入ったりして、メタル三昧だった。
ブラック企業で働いていた時も、メタルを聞いて乗り切った。
大人になってしまった今でもメタルから離れられないのは、重くて暗い音楽にギュンギュンしたい中二病なのだからだろう……