ご飯が好きだ。
特に、ご飯の湯気が好きだ。
湯気を立てて運ばれるあつあつのごはんのかおりが好きだ。
盛り立てが雑でもいい、むしろ崩れている方がいとおしい。
たくさん盛ってやろうとしてずんぐりむっくりになってしまったご飯にこそ愛情を感じる。
あつあつのごはんに合うのはやっぱり餃子だ。
最初の一口は、何もつけずにご飯と一緒にほおばりたい。
あつあつのご飯と一緒なら、タレなんて不要だ。
割り箸をわるのすら煩わしい。湯気を逃がすのがもったいない。
できるだけあつあつのまま、
あつあつの湯気いっぱいの、
新鮮な炊きたてご飯で食べたい。
あつあつのご飯がおかわり自由だと、もっといい。
後先考えずに食べるご飯は幸せだ。
お新香ひとつ、餃子いっこでご飯一杯を食べ切れるゆとり、
ご飯もそうだが、鍋料理の湯気もたまらない。
閉じ込めておいたゆげが、なべの蓋を取ったときに吹き出す勢いが好きだ。
包まれそうになる湯気の量にうっとりする。
鍋の味はなんでも好きだが、湯気にのって甘く香る味噌だとことさら良い。
やけどする手前くらいのなべをすくい、お椀に入れる。
具よりも先にスープを飲みたい。
口の中を満たすような湯気、そして甘みのある香り。
ビール……もいいけど、あつあつのご飯がいい。
湯気はおいしい。